• [2024年]7月東北豪雨
  • 7月25日から降り続いた雨で秋田、山形を中心に災害が発生、能登半島より現地調査に向かい活動を開始する。

【7月東北豪雨 山形県】支援レポート 9月26日~10月10日

【7月東北豪雨支援】 山形県酒田市 9月26~10月1日

山形での活動も続いています。
能登での水害を受け、山形に入っていた連携団体も能登へと戻っています。

私たちは東北の団体としてみなさんのあとを受け継ぎ、さらに地元山形の仲間たちに引き継ぐべく能登と2拠点で活動を継続しています。
ぼ活!やコネクト、災害支援ネットワークいわき、地元の高校生、たくさんの社協に集まってくださるボランティアのみなさんとともに被害の大きかった観音寺地区、大沢地区で土砂出しや農業ボランティアの助っ人にいそしんでいます。

地域で立ち上がった「酒田やわた未来会議」のみなさん。若手農家が中心となって農業ボランティアをおこなっておられます。
先日は、その日が刈り取りのタイムリミットで、その日に稲刈りが終わらなければせっかく実ったお米をあきらめねばならない、という土砂が流れ込んだ大沢地区の田んぼから手刈りの依頼がありました。
わたしたちも連携団体タビイクのメンバーおよび酒田社協有志ボランティアとともに稲刈りに参加、8Rの田んぼを地元のおばあさんと一緒に手刈りしました。

田んぼには土砂や流木が流れ込み機械では入ることができません。
「いやほんとにもっけだのお、こんなにみなさんきてくれて、家も片付けてもらって稲も刈ってもらってのお」
そういって笑ってくださるおばあさんの笑顔になれない作業のつかれも吹き飛びました。

「せっかくつくった米がこんなんなっていたましい」
そういいながら一束ひとたば大事に手で刈りすすめていきました。

地域の皆さんがコンバインをもって上がってきたときにはほとんど刈り終えていて、
「こんなに刈るだなんて聞いてねかったぞ」と笑いながら手作業で刈った稲をコンバインに運んでいきました。
みんなドロドロ、筋肉痛確定の一日仕事でしたが、とてもさわやかな満足感がありました。

まわりにはまだまだ土砂に埋もれ、流木がながれこんだ田んぼが横たわっています。
土砂の中から、負けてたまるかとまっすぐと伸びて頭を垂れる稲穂がとても美しく、そしていとおしく、いたましく思う時間でした。

発災から二か月、土砂は目に見えて減りましたが家屋の再建はいまだ遠く、集落から人影も少なくなっています。
そのなかで生業を応援し、先祖伝来の田畑を少しでも守ることが地域を励ます手段の一つだとおもいます。

その中心を地元の若者たちが担っている限り、これからが本当の復興へと向かう日々なのだと感じました。
そうした活動を通じて、いままでおうちの片付けをあきらめていた地域の方たちからも社協にニーズ依頼が入るようにもなっています。

 

【7月東北豪雨支援】 山形県酒田市 10月2~3日

ずっと支援に入っていた酒田市の常禅寺地区。最初は一帯が膝まで砂に埋もれていました。
建設業組合のみなさんが土砂撤去を行い、宅地内の細かいところや住宅内、側溝などを住民さん、連携団体、社協のボランティアさんと一緒にきれいにしていきました。

炊き出しなどでも使ってきた集会所を最後に土砂を出してほしいと地域からご依頼があり、床板をあけて土砂撤去を開始しました。
50センチの高さがある床下いっぱいに真砂土の土砂がつまっていました。

地域の方と一緒に土砂出しをスタート、地元酒田の光陵高校生たちもまた参加してくださり、予想以上のスピードで土砂出しが進んでいます。
本日も社協ボランティアさんがたくさん集まってくださり作業が進みました。

並行して現地調査なども行っています。あちこちでお話をしているとやはりこれから来る冬の心配をされている方が大勢おられました。
「地域から出ていく人も多いし機械もだめになってしまって除雪ができないと老人だけではとても暮らせないの。それさえなければここに住み続けたいんだけど」
というお話を複数の地域でお聞きしました。

社協での支えあいセンターも開始が決まり、そのお声も関係各所にお伝えしていっています。
東北の冬に向かって日々朝晩気温がさがっているのを体感しています。

地域力の高い酒田市のみなさん。被災して最初の冬を乗り越えていくための準備をさまざまな形でできるかぎりお手伝いしていければと思います。

 

【7月東北豪雨支援】 山形県酒田市 10月5~10日

酒田市ボラセンにはたくさんの方たちが集まっておられます。
常連さんも多く、床下での活動も社協ボランティアさんがてがけています。

現地社協スタッフも足しげく現場に通い、住民さんともお話をしながら活動が進んでいます。
私たちも技術系の案件をほぼ完了し、能登に大半が移動を終えました。残る常駐メンバーで地元のボランティア団体、また社協の皆さんに引継ぎを行いながら東北の団体としてできることをやり終えてから能登に注力する段取りでおります。

地元の若手農家からなる「酒田やわた未来会議」のみなさんの農業ボランティアも順調に進んでいます。
地元の小学生も全校生徒が順番に稲の手刈りに参加。あつまってきているボランティアさんも手刈りや、天日干しのくい掛けのやり方を地元の方たちから習いながら活動しています。

一山こえた宮城県栗原市からも鳥海山と同じくジオパークを有する栗駒山麓のボランティアのみなさんが参加してくださいました。
地域間での交流につながっていけば何よりです。

酒田は少し日が傾くと、もう上着がなければ過ごせないような気候となってきました。
世間的には注目されることが少なくなった山形、秋田の豪雨災害。

生活再建はようやくこれから、厳しい冬とともにスタートです。
私たちも地元の皆さんと情報を共有し、能登から山形にも訪れながら支援を続けていきたいと思います。

マンスリーサポーターになる・単発寄付する

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。