2021.09.01~09.11 ウィークリーレポート 佐賀県大町町支援
【8月佐賀豪雨 大町町支援】
9月1日
「ボランティアですー」
社会福祉協議会に依頼のあったニーズで床下や壁の撤去、診断など技術系の案件は私たちNPOに依頼がきます。
現地調査で伺い、ご挨拶。
ちょっといぶかしげに見る方もいれば、顔を見てはっとする方も。
「2年前にもお邪魔した、、」
と言うとぱっと目を向けられて
「あぁー、今回もまた、すみませんー」
と言われる会話が続いています。
2年前と比べると、新しい家が建ち並んでいるのが見えます。
そのお宅もほとんどが床上浸水しました。
まだ前回の修理が終わって半年もたたないお宅もあります。
2回目の被災に心労が色濃く見える刻が多々あります。
技術系として活動していますが、濡れたから壁をはがす、床をはがすではなく、
まずはゆっくりと住民さんのお気持ちを受け止め、お話を聞き、
今後の展望がまだわからないという住民さんには一緒に待ちながら少しづつあがってくるニーズに対応しています。
佐賀災害支援プラットフォームに登録した連携団体と活動をともにしながら下潟に笑顔を増やせるお手伝いがまたできたならと思います。
数日前からは床下からの断熱材除去や濡れた壁の診断、床下にたまった水の排出などの活動も増えてきました。
みんな床下ではいずりながら、でも意気は軒昂に動いています。
また炊き出しも始まり、被災各地で活動している炊き出しチームのボンジャスさんやゴリラさんたちの温かいお料理も住民さんにお届けできるようになりました。
受け取りにこられる住民さんたちとお話をしながらお困りごとも相談してもらいつつ、活気づいている様子がとても印象的です。
9月6日
9月に入りましたが、残暑厳しい大町町。
時たま、真夏のスコールのようなゲリラ豪雨がふり、高温多湿が続いています。
発災して3週間、ハウスメーカーが修理に入る姿もちらほら見えますが、住人さんの顔色は疲労を隠せません。
下潟公民館に物資を取りにこられたり、家屋の相談や送風機を借りに来る方も多くなりました。
「2年前は気力もあって自分で潜って床下の掃除もしたんだけど。。。今回はね、そこに行くまでの気力がなかなかでないのよ」
「自分の家のことだから頑張んないといけないとおもうんだけど」
「普通にご飯を作りたいんだけど、普通ができない。何にもしたくないんだ」
「喋っているときだけ、気持ちが和らぐよ」
2年経たないうちに2回の被災。やっとの思いでリフォームや建て直しを済ませ、新生活の準備を整え、生活がスタートしリズムが整い始めた矢先の出来事。
お話を聞いていると、片付けは進んでいくけども、どこか気持ちがどこか止まったままの方が多く感じられる最近。
作業も大事ですが、少しお話を多めに。
大町町内を巡回している保健士さんと一緒にお話ししたり、社協・ボランティアセンターへ毎日情報をあげています。
9月7~11日
台風が近づき曇天模様の今日この頃。
何もなく台風がそれてくれるのを祈りながら対策も行っています。
少しづつニーズが増加し、壁内や床下の濡れた断熱材の除去や壁・床板の撤去、搬出などが続いています。
住民さんたちにはご自分で作業されている方も多く、ちょっとしたアドバイスやお手伝いに伺うことも多くなりました。
また、大町町では支援拠点を三か所もうけ、それぞれ担当するNPOや町、社協、地元団体との調整も行っています。
支援する場所の重複や漏れ、抜けのないように、細かくチェックしながらの作業です。
私たちがお借りしている下潟公民館もその拠点の一つで、住民さんへの町やグリーンコープさんからの支援物資の配布場所ともなっています。
先日の災害支援団ゴリラさんに引き続き、今回は各地で一緒に活動しているボンド&ジャスティス(ボンジャス)さんの炊き出しがありました。
住民さんも毎回楽しみにしてくださり、今回も用意した食数ほぼぴったり完食でした。
町内では現在罹災証明書の発行が続いています。
下潟地区では今日が発行日でした。
今後の行先を見据える一つの基準でもあり、これを踏まえて技術系ボランティアのニーズも増えてくるかもしれません。
いろんなお悩み、いろんなご相談にしっかりゆっくり向き合っていきます。
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