【令和6年能登半島地震】支援活動レポート 1月11~14日

【令和6年能登半島地震】支援活動レポート 1月11日

本日の活動
・穴水地域の避難所へ今治産タオル、ポータブル電源などの支援物資をお届け。
・能登町、山間部避難所への調味料、タオルなどの支援物資をお届け。
・珠洲市、山間部避難所へのポータブル電源&ソーラーパネルの設置。
・珠洲市立直小学校にて炊き出し200食
.etc

先日のある炊き出し現場での話。
その日は避難所になっている小学校での炊き出しでした。

「家庭科の授業で包丁使ったことある〜」と、その小学校に避難している小学生の男の子が、包丁を握って野菜を切ってくれたりなど、いろいろ手伝いをしてくれていました。

配食が始まり半分くらいの配食が終わった頃、実は炊き出しのおかずの分量が足りるかどうか微妙になり、少しだけおかずの配分量を減らそうか・・・、なんていう相談の声が炊き出しチームから聞こえてきました。

避難所での食事の数は、まだ安定するはずもなく、避難されている方だけで無く、避難所の駐車場で車中泊されている方や、近所に在宅避難されている方が集まってくることもあり、なかなか数が読みにくい状況でもあるのです。

そんな中、そのずっと一緒に手伝ってくれた男の子の順番が回ってきた時のことです。おかずの配食を手伝ってくれたご自身も被災されている避難所のお母さんが「○○くんは大盛りだね」と笑顔でおかずをよそおうとした時、彼が返した言葉は「少なめでいいです。」でした。

「ほんと?」とお母さん、「うん」と男の子。さっきのこちらの会話が男の子にも聞こえてしまったのかな、どう考えても体格の良い育ち盛りの男の子、周りにいる大人たち誰もが「遠慮させてしまったなぁ」と感じる様子でした。
次の瞬間「手がすべった」とお母さん、器には大盛りのおかずがドッっと山盛りに。

男の子を含め周りにいるみんながニコッと。私は何故だろう涙が溢れてくるのをこらえていました。
震災関連を抜きにしても、巷から流れてくるニュースなどの類は見る気も聞く気もなくなってしまうほどの事柄ばかり。

そしてここ奥能登が半島ではなく島なのではないかと思うほど日本から切り離されている感を現地で感じている私。
そんな世の中だけれど、その避難している人同士、人間2人のやり取りの中に、優しさの”底力”を感じました。
まだまだこの日本は大丈夫!そう確信した瞬間でもありました。

この優しさを膨らませ、広げる、繋げる、そんな役目をOPEN JAPANは担っていると思ってます。
その思いを胸に今日も1日、ひとりひとりができることを、その先の笑顔、そして優しさのために。
(匠)

【令和6年能登半島地震】支援活動レポート 1月13日

電気が届いていない場所へ、ポータブル電源を届けています。まず避難所などの人が集まるところに届け、情報が入った在宅避難の人たちにもとどけています。

命をつなげる支援の輪が広がっています。

大きな揺れと津波の被害に遭った、珠洲市の蛸島町。

まだ電気が回復していないエリアもあります。そんな1軒に、いろんな縁がつながって、今夜遅く、ポータブル電源を届けることができました。
配布に奔走するメンバーのレポートです。
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「在宅避難で、電気が通っていないエリアの方の情報が入って来た。
早速、ポータブル電源とソーラーパネルを持って移動開始する。

もちろん、詳しい情報は持っていない。

ここだと思うエリアに車を走らせた…
連絡が取れたのは、近くに行ってからだった。

日が暮れてから、やっと出会うことができたのだ。

使い方の説明をし、手渡しさせていただきました。
今晩から、少しでも明るく過ごしていただけると思います。

の〜んびりと家族で過ごしてくださいね……」(とーる)

発災からまもなく、ポータブル電源のJackery(ジャクリ)社は、災害支援として被災した自治体にポータブル電源を無償提供しました。

しかし、必要な場所、人に届けるのには災害対応の最中、自治体職員も被災している状況ではなかなか容易ではありません。

また、設置したり、使い方の適切な説明も必要です。

OPEN JAPANのメンバーは、この支援を活かすため、ポータブル電源を車に乗せて、能登町、穴水、珠洲などを走りました。

これまで、第一に公民館や避難所をはじめ公的な施設に、第二に、縁のある個人宅に、50台以上のポータブル電源を届けました。

「必要な場所、人のところに、必要なときに届ける」を、これからも続けていきます。
「元気鍋」の炊き出しも毎日続いています。
珠洲市の特別養護老人ホームに、鍋の炊き出しにも行きました。今日の鍋の目玉は、サンマのつみれ。
つみれは、連携団体のフェニックス救援隊のご縁で、東日本大震災で津波にあった、宮城県女川町の水産加工会社から、届いたものです。
野菜と、食欲がそそられるつみれの鍋が、高齢の方々や職員さんたちの、こころとからだを少しでも温められたらと願って。
厳しい状況の中でも、企業や自治体と連携することによって、命をつなげる支援の輪が広がっています。
その先の笑顔のために。

【令和6年能登半島地震】 支援活動レポート 1月14日

一緒に、野菜をきざんで、たくさん話して。
元気鍋をかこんで、命をつなぐ支援を続けています。

「さっき電気が通じたのよ、エコキュートが動き出して」。
炊き出しに集まった住民さんが、うれしそうに話してくれました。
発災から2週間近く、ようやく電気が通った珠洲市の山あいの避難所です。

今日もOPEN JAPANは、炊き出しに。避難所に向かう道路には、全壊したお宅や倉庫が雪に埋もれていました。
現地に入っている支援団体が、いまいちばん気にしているのは、地震で助かった方が避難生活で生命を失わないこと。

避難所の人たちも、自宅避難している人たちも疲れきっています。
こころやからだを温める炊き出しが今は大事だと考えています。

炊き出しにあたり、調査班を組んで各地の避難所に足を運んでいます。
支援の回っているところ、まだ炊き出しが行われていないところ。

物資の配布状況や水、電気、トイレの様子。
まわりの在宅避難者はどれくらいいるのか。

行政のみなさんも懸命に動かれていますが、役場も避難所となっている中、現状の対応に追われています。
役場や医療関係者のみなさん、地域企業、連携する仲間たちなどと情報を共有しながら炊き出し場所の調整を若手メンバー主体で行っています。

そして、OPEN JAPANの炊き出しは元気鍋。なるべく、避難所のみなさんを巻き込んで炊き出しの準備をしています。
今日も、おかあさん、おとうさん、子どもたちが参加してくれました。炊き出しをきっかけに話がはずみ、笑顔も見えました。

「家は大丈夫?」「大丈夫じゃないよ、雨漏りや壁も崩れて」「明日から学校が始まるんだよ」「野菜は久しぶりに食べたあ」「左手で包丁使うと、昔は怒られたのよ」「おいしかった。ありがとう」。

堰を切ったようにみなさんがお話ししてくださいます。
少しずつ電気はつながり始めましたが、水はまだ時間がかかりそうです。

命をつなぐ支援が、今日も半島各地で続いています。私たちも、明日を信じて進みます。
その先の笑顔のために。

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