【佐賀県大町町災害支援研修センター開所】 4月23~25日
令和元年および令和三年と二度に渡る水害を経験した佐賀県大町町。近隣市町村も同様に被害を受け、行政と県内支援組織および地域ボランティア、外部支援団体による復旧活動が行われた。
同町と災害協定を結び、水害支援にもあたった日本レスキュー協会(日レス)が本拠地として施設を建設、それに併設して町の災害支援拠点「ソレイユ」が建設され、4月23日に開所式が持たれた。
開所式には山口佐賀県知事、水川大町町長、三角佐賀県危機管理防災課長をはじめ、衆議院議員の原口一博、古川康、大串博志、今村雅弘、参議院議員の山下雄平、地元警察署長やJC、NPOなどの関係者約100名が参加し、メディアも集まった。
セレモニー後には災害フォーラムが開かれ、オンライン配信を行った。
町有地約2万平方メートルを日レスが借り受け、木造二階建て634平方メートルの施設を西日本での災害発生時の対応拠点を想定し建設、大町町はその施設の一部を買いとり、災害支援活動の本拠地として活用を想定している。
敷地内には日レスの活動分野である災害救助犬の犬舎と訓練フィールド、また重機講習などの技術系災害支援講習フィールドが設けられ、技術系災害ボランティアによる災害対応講習会や地域NPOによる防災減災にむけたフォーラムやワークショップの場所としても活用される。
また今後はカフェやキャンプ場も併設し、ハード面とともに災害対応をコンセプトとしたソフトの開発、提供を行う拠点としての構想も練られている。
開所式翌日からは二日間にわたり災害NGO結と佐賀災害支援プラットフォーム(SPF)、日本財団、そして講師陣としてDEF、ボーダレスファイア熊本、DRT長崎、災害NGOぬちの九州在郷技術系ボランティア団体(九州テクニカルネットワーク)による重機講習およびチェンソー講習が開催された。
両日とも北部九州および熊本県などの各地から消防士を中心に地域住民も参加、災害が起きた時のツールの使い方やボランティアとして重機やチェンソーを扱うことの意味、そして安全講習に主眼を置くと同時に参加者間、また参加者と講師や支援団体間でのネットワーク構築を行い、九州および県域全体での災害対応力向上を目指している。
OPEN JAPANは令和元年および令和3年の豪雨水害において大町町で支援活動を実施、近隣の市町においても活動を行った。
特に令和3年の水害はコロナ禍以降の災害であり、前回の水害で連携ができていた大町町から連絡があり、県域中間支援組織である佐賀災害支援プラットフォーム(SPF)と町、社会福祉協議会と連携。現場ではボランティアセンターサポート、県外支援団体の調整コーディネートおよび家屋復旧・再生の直接支援、土砂崩れや茶畑への上口が崩れた武雄市や嬉野市で重機による支援を行った。
またSPFや日レス、地域のボランティアと九州内の技術系ボランティアの連携を進め、かねてから水害が起こりやすい同地域で地域力による災害対応を進められるように引継ぎを行った。その関係性は現在も継続しており、今回の支援センター開設にも活かされている。
九州の仲間たちの取り組みを応援する一方、OPEN JAPANの本拠地である東北でも同様の取り組みができるよう、福島県沖地震支援の活動とともに準備を進めている。
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